動脈硬化という現象は、今までは年を取るにつれて、必然的に起こっている血管の老化現象と考えられていました。しかし、研究が進むにつれて動脈硬化が老化現象ではなく、若い人にもみられることが明らかになってきました。早い人では、すでに胎児で血管に動脈硬化のはしりと思われる症状がみられることが分かり、動脈壁のいろいろな機能の異常が、動脈硬化を起こしてくると考えられるようになっています。

日本人の死因の第1位は、がんですが、第2、3の心疾患、脳血管、合わせるとがんと同じ位の人が亡くなっています。これら心疾患や脳血管疾患の大多数が動脈硬化が原因で起こっています。日本人の健康な生活を守るためにはこれらの動脈硬化疾患の予防が重要であることは言うまでもありません。